マーベラスエンターテイメント（7844）第14期定時株主総会（2011年）

 

※話の一部を切り取って、全体を取り上げずに捏造するブログ等にご注意ください。

それでも伝え方がまずかったらごめんなさい。

 

今年もマーベラスエンターテイメントの株主総会に行ってきました。

・第14回定時株主総会招集ご通知（マーベラス：PDF）

・株主総会参考書類 添付資料（マーベラス：PDF）

・有価証券報告書 ‐ 第14期（平成22年4月1日 ‐ 平成23年3月31日）（マーベラス＆速報キャッチャー：PDF）

 

マーベラスの決算短信等の情報はこちらに。

・平成23年3月期 決算短信〔日本基準〕（連結） マーベラスエンターテイメント（7844）(Air-be blog：2011/05/10)

・マーベラスエンターテイメント（7844） 2011年3月期 決算説明会【2011/05/28 Update】（Air-be blog：2011/05/28）

場所は去年と同じく

第一ホテル東京シーフォート3階「ハーバーサーカス」（東京都品川区） 開始時間は15:00から。

株主数は6,044名（前期末比-42名）会場には150名～くらいでしょうか。

  

お土産はスイートプリキュアの1巻（DVD）

 

まず事業報告の映像から開始され、平成22年4月1日～平成23年3月31日までの事業報告が行われました。

 

事業報告後の質問です。回答は基本的に中山社長。

メモにとった内容なので違った部分があることをご了承ください。

 

Q1.合併について。5/10発表後株価がジリ貧になっているが、市場で認められていないのではないか？

A1.一度上がったが下降気味。真摯に受け止めている。長期間ではなく短期間で企業価値を上げていく。

 

Q2.アートランド（アニメ制作会社）が分割したが、アニメ制作についてどうなるのか？

（補足：マーベラス側のアートランドはアニメ制作は行わず版権管理会社となった）

A2.年に3タイトル～8タイトルアニメ製作を行っているが、アートランドは年1本制作。

ここにきてアニメの放映数が減ってきている。内製スタジオを持つ需要がない。

（松本常務：映像管理最高責任者）今後については権利会社としてやっていく。

今後アニメ制作についてはアウトソースで行う。

 

Q3.ライブウェアの役員に夏野剛さんがいるが、新会社マーベラスAQLでいなくなるのはなぜか？

A3.ライブウェアについては現時点で役員ではないのでわからないが、守備範囲でバッティング等があるのではないか。（補足：ドワンゴの常勤取締役とその他10社以上の社外取締役を兼任されています）

 

Q4.統合を評価している。既存パッケージゲームは激減していて、ソーシャルアプリが増えている。

既存のパッケージゲームと携帯のソーシャルアプリをどのような比率で行っていくのか？

ソーシャルアプリについては海外も重要になると思うがその点を教えてほしい。

A4.（青木常務：ゲーム最高責任者）パッケージは非常に厳しい。

DSのブームがなくなっている。海外についても同じ。

新ハードで活性化をすると思うが先が見えない状況。

向こう3～4年はスマートフォンが無視できない。

ワンコンテンツマルチユース。パッケージもオンラインもスマホもやるよ。

マーベラス単体としてはブラウザゲームやスマートフォン系ゲームを着々と仕込んでいる。

 

＜ここからは私の質問です＞

Q5.合併時の業績・配当予想についていつ出てくるのか？

A5.9月末でのれん代を決定する。遅くても11月の決算発表時までには新会社の通期予想をリリースする。

 

Q6.ONE-UPについて。合併を発表した後に、ONE-UPが新会社を設立したが、その背景と今後について教えてほしい。

A6.（青木常務）今まで開発を行っているONE-UPタイトルについては今まで通り。

新会社とも友好的に話し合いをしていて、今後も新しいタイトルについてやりたいと思っている。

新会社の経緯については詳しく聞いていない。

参考：

・ONE-UP代表取締役社長 椎葉忠志氏が退任、新会社を設立（GAME Watch）

・ONE-UP椎葉氏が新会社Aimingを設立・・・目指すものや意気込みを聞きました（GameBusiness.jp）
＜ここからは私の質問ですここまで＞

 

Q7.3～5年の中期的な売り上げなどを教えてほしい

A7.11月の決算発表時までには発表する。

 

Q8.招集通知 54ページに書かれている13条で書類等が全てインターネットでの提供になってしまうのか？

どのくらいの経費削減ができるのか？

A8.（山角社長室長）いきなりインターネット全面にするのは考える。経費は1000万円程度削減できると考えている。

（参考：54ページの13条 via 第14回定時株主総会招集ご通知（マーベラス：PDF））

 

Q9.配当を取締役会で決める件について

A9.統合設立委員会の重大課題としている。

 

Q10.中山社長が兼任されている財団法人 中山隼雄科学技術文化財団について。またどのような関係があるのか？

A10.（中山社長の）父が設立を行い、現在私（中山社長）が理事長をしている。

遊びを真剣に研究しており研究について助成金を出している。マーベラスとは特別関係はない。

 

Q11.会長は仕事をどのように行うのか？筆頭株主で50%以上持つことになるが（実際には45%）

A11.私個人では10.25%となる。一族など含め全体では45%握ることになる。

今までの一線から退き長期的なプランなどを考えていく。

デジタルコンテンツ（ゲーム）については新社長、新副社長へ大半を委ねる。

音楽・映像・舞台事業についてはAQインタラクティブやライブウェアにない領域なので、積極的に関わっていきたい。

 

Q12.コンプライアンスについて、3社が合併だと難しいところもあると思うがどうするのか？

A12.（山角社長室長）社外取締役を任命、監査役を増員するなど強化していく。

 

Q13.発行株式可能数が30万株から90万株になるが、今後増資を行う予定はあるか？

A13.AQインタラクティブの財務が強固なので、資金需要がない＝新株発行は行わない予定。

私自身（中山社長）もそんなにお金があるわけではありません（会場笑）

 

Q14.定款からキャラクタービジネスが消えているがもう行わないのか？

A14.テニミュは続けるし、今後も続ける。

 

※質問は1人2問までだったのですが、1人で複数回質問して6問くらい質問してる人がいて正直ドン引き。

しかも質問が自分の中でまとめられていなくて、質問が非常にわかりにくかった。

 

AQインタラクティブとライブウェアの合併契約承認、定款一部変更、取締役・監査人選任、会計監査人選任の

第1号議案～第8号議案まで全て賛成多数で可決。16:05に株主総会は終了。

 

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続いて経営近況報告会。株主総会から15分休憩で、16:20からスタート。

ここからは取締役だけではなく執行役員の方も参加し、質問を受け付けます。

経営近況報告会については来週中に資料と映像がアップされると思います。

資料の説明と、今期リリースする作品等がまとまった6分強の映像が流れました。

「猫神やおよろず」のOPなどが流れる。株主の前で「閃乱カグラ」の映像も流れて個人的に爆笑。

 

上記が終わった後の質問です。

Q1.ニコニコ動画で有料配信と無料配信でDVD/Blu-rayのセールスの差はあるのでしょうか？

A1.（小川執行役員）有料・無料にあまり差はない。有料については有料課金分も含まれるので。

 

Q2.ニコニコ動画で舞台を配信する予定はあるか？

A2.メモ・リアル the PARTYについては企画部分などをニコニコ動画で流した。

個人的には生で見てもらいたいものやニコニコ動画で流すことができるものなどコンテンツごとに判断していきたい。

 

Q3.2～3年前の社長の近況報告発言について。Blu-rayの立ち位置について。

VHSからDVDに変わったような爆発的な普及はなく

どちらかというとVHSに対するLDみたいなマニア向けではないかという発言について。

A3.VHS→DVDになったような変化はないと思う。

大きくはDVDと同じようになるとは思っていないのは変わっていない。

ただコアなユーザ、コレクションを行う方についてはBlu-rayは最適だと思っている。

ゲームとは違って20万本、30万本を狙っているわけではなくて

2・3万本、5万本いったら大変なヒットの世界。

 

Q4.（アニメの）オリジナルコンテンツについて

A4.今の市況から行くと年間3～5本はチャレンジしたい

（ここでいうオリジナルというのはマーベラス主導の作品という意味）

今までは原作が強い作品が売れていたが、ここ最近は原作がオリジナルである作品だったり

大手の出版社が出していない作品がヒットしている。（まどかとけいおん！ ？）

じゃぁ何かというと優秀なスタッフや監督や制作会社のブランドなど

過去には考えられない状態になっているのでこういう方たちと新しい作品を作りたいと思っている。

 

Q5.今期の上期の赤字について

A5.前期にあった「DS：牧場物語」や「PSP：Fate EXTRA」が今期上期になく、下期となるため。

（10万本以上期待できる作品は下期に来るみたい）

デジタルコンテンツに左右される。

 

Q6.デジタルコンテンツは合併後、オンライン中心で苦戦するのではないか？第4のドメインについては

A6.（青木常務）ぶっちゃけ牧場物語はあまりうまくいかなかった。一騎当千は非常にうまくいった。

オンラインゲーム市場は規模が停滞し、レッドオーシャンになりつつあるが、

大きくは張れないけれどやり方次第で稼ぐことはできるのではないか。

そういう意味ではスマートフォンが第4のドメインになるのではないか。

 

Q7.去年の株主総会で3DSがいけそうだという話だったが、そうでもない。

現状の3DSの評価と位置づけについて教えて欲しい。

A7.3DSを発表されるときに任天堂は今回サードパーティを大切にしますという話だった。

25万本出荷したゼルダが品切れになっている。

任天堂の有力ソフトが出る年末年始が終わるまでは結論を出すのは早いのではないか。

 

（青木常務）個人的な意見でだが、3Dはまだ否定までされていないのではないか。

売れていない分析をすると、まず25000円が高いので20000円を割ってこないと。

後はやりたいソフトがないですよね。サードパーティを表に出した戦略がうまくいってないのかな。

マリオカート、スーパーマリオ3DS、ルイージマンション2、ゼルダなど

今後攻勢をかけてくるので状況を見守りたい。

 

＜ここからは私の質問です＞

Q8.発行株式数が増えるが、株主優待について今までのレベルを維持するのか？

A8.統合委員会で決める。まだ決まっていないので11月にリリースする予定。

 

Q9.音楽映像事業とデジタルコンテンツ事業の協業について

例えば自社のゲームコンテンツをアニメ化するなど最近見ていないのですが、

目立った協業やシナジー効果が見えてこないがなかなか難しいのでしょうか？

A9.新会社になってそういうジョイントを一番やりたい。

オリジナルのゲームタイトルを出してそれだけで売れるのは厳しい。

成功しているものについてレベルファイブさんのイナズマイレブン、ダンボール戦機を見ていると

かなりコストもかけていると思うが、実際それで膨大な利益を生んでいる。

メディアミックスをうまくやっているなという印象。

2～3年後ということではなくかなり早いタイミングで実行していきたい。

 

Q10.毎年コンテンツ評価損が多額だが今期についても同じレベルで出るのでしょうか？

A10.棚卸資産が一番多い時は38億あったが、今は10億円程度。今の水準は不健全ではないと思っている。

かなり厳しい評価を各セグメントごとに行っていて、大きな評価損は出ないと考えている。

＜ここからは私の質問ですここまで＞

 

Q11.据え置き機の展開がないようだがどうなのか？

A11.今期についてはPS3とXboxアーケードが1タイトルずつある（NMHRZEと勇者30 XBLA版）

Wii Uについて今期は出ないと思っている。AQインタラクティブはハイエンド機での制作実績があるので

ハイエンド機のゲームを作ってもらいたい。

 

Q12.舞台公演のテニミュについて

テニミュの2ndシーズンにかなり空席が多いように見える。採算割れなどあるのか？また携帯の会員数について。

 

A12.1度公演したものをまた再演するのは不安があった。

とはいえ新テニスの王子様（月刊ジャンプ）でやっているものをやるとストックがすぐに尽きてしまう。

今までのは（1・2公演目）正直うまくいってなかったが、

今度やる（氷帝戦）については好調なので通期では赤字などにはならない。

携帯の会員数については順調に推移している。

 

Q13.マグダラなマリアの続編について

A13.再演公演からマーベラスは製作委員会には入っていない。

 

Q14.ゲームのパッケージをなくしてソーシャルアプリや配信だけにしてコスト削減を行えばよいのではないか？

A14.パッケージをやめるつもりはない。じっくりやりたいお客さんもいる。ようはバランス。

短時間でやるゲームが普及してきているので、カジュアルユーザ層のタイトルも考えていく。

 

Q15.角川グループホールディングスで角川映画と角川書店が合併をしたが、

原作者と映画のプロデューサがコンタクトが取りやすくなったみたいだが

原作者等の意向がプロデューサーに伝わっているか？

A15.各作品にプロデューサー権限をつけている。プロデューサーがきちんとやっている。

 

Q16.合併で累積損失を解消できるか？

A16.なるべく早期に解消していく。

合併後にはのれんの額にもよるが、相当比率の自己資本比率が向上できる。

 

Q17. Q3のBlu-rayの件ですが、Blu-rayはもうニッチとは言えないのではないか？

魔法少女まどか☆マギカについてはBlu-rayの方が桁違いで売れている。

深夜アニメはBlu-rayだけリリースするなどは考えないのか？

A17.VHSがDVDになったような感じにはならないという意味で答えた。

VHSがDVDになった時にはセル市場が生まれた。

レンタルマーケットにはDVDがありBlu-rayをレンタルをしているところは少ないので

Blu-rayだけにしてしまうとチャンスを逃してしまう。

またDVDの方が利益率が高いので、DVDをなくすのは考えにくい。

プリキュアについてはファミリー層以外のファンの方もいるのでBlu-rayもリリースしている。

いずれBlr-rayが主流になった時はBlu-rayにしていく。

 

Q18.PlayStation Vitaについてネットワークを活用するゲームになるのか？

A18.（青木常務）各社同じだと思うがVitaについてはまずパッケージは今まで通りに売る。

ものすごく性能が高く3G回線を積んだネットワークマシン。

アイテム課金を全てのタイトルに搭載し、ダウンロードコンテンツは利益率が非常に高い。

ゲーム全体のダウンロードコンテンツ率が現在の2%から10～15%にしたい。

 

Q19.10月以降のアニメ放映について

A19.マーベラスが4月・7月スタートを好んでいるのは事実。

制作費を出すところから回収するところまで期中に大体完結するため。

ただ、制作会社や原作者などの調整もある。

4月アニメスタート→7月終了→7月～12月までパッケージをリリース→完了（投資から回収まで期をまたがない）

7月アニメスタート→10月終了→10月～3月までパッケージをリリース→完了（投資から回収まで期をまたがない）

10月開始だと回収が来期にずれ込み、

1月スタートだとパッケージ回収が来期になり今期は負担だけになってしまう。

来期7月は1本決まっている。

 

Q20.アニメの規制について。まさかACE（アニメコンテンツエキスポ）に出るとは思っていなかった。

A20.今までメーカー同士で話をしてこなかった。

ACEは仲ののいい社長から電話がきて広まっていった。出版社とのつながりも深いのでそちらについていった。

 

Q21.アニメ業界は政治が弱いので都知事候補を出したらどうか？（会場笑）

A21.業界にあまりそういう人がいないのでは。

是非知事に立候補してほしい。アニメ業界に優しい政治をしてほしい（会場笑）

 

オチもついたところで終了。

 

＜勝手なヒトコト＞

・ゲームの海外展開について聞くのを忘れた！

・3DSのところだけ抜粋されて転載されなきゃいいなぁ。

・アニメとゲームのジョイントを早いうちにやりたいというのはちょっと楽しみ。

うまくいけばいいですけど、両方上手く回らないとダメだったりしますよね。

・合併後の総会がどうなりますか、不安でもあり楽しみでもありますね！

 

＜関連記事＞

・株主総会（マーベラス社長ブログ）
総会の雰囲気は続いてほしいですね。

 

・マーベラスエンターテイメント（7844） 2011年3月期 決算説明会【2011/05/28 Update】（Air-be blog）
・平成23年3月期 決算短信〔日本基準〕（連結） マーベラスエンターテイメント（7844）(Air-be blog：2011/05/10)

 

・マーベラスエンターテイメント（7844） 第13期定時株主総会（2010年）（Air-be blog）

・マーベラスエンターテイメント（7844）第12期定時株主総会（2009年）（Air-be blog）

 

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